有機分子中にフルオラスタグを組み込み, 分子中のフルオラス含量を考慮して分子物性をコントロールする「フルオロミクス」に立脚した省エネルギー型分子合成技術の開拓を目指して研究を遂行した。その結果、以下の成果を得た。1)ミディアムフルオラス向山試薬の開発に成功し、反応終了後に縮合生成物と副生成物を簡便に分離できる縮合反応系を見出した。2)フッ素含量の異なるフルオラスFmoc試薬のダイバージェント合成法を見出した。3)フッ素含量の異なるFmoc試薬で保護された各種アミノ酸の混合物を出発原料とした液相スプリット型合成により tenuecyclamide A の全ての立体異性体の簡易全合成に成功した。
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