ホエイと卵白の連続加熱工程における機器表面へのタンパク質の付着挙動解明を目的として、構成タンパク質の凝集とステンレス鋼表面への付着との関係を中心として、速度論的な観点も含めた解析を行った。ホエイを対象とした研究では、液中での加熱凝集体形成と競合して付着が進行することを明らかにした。卵白タンパク質を対象とした研究では、共存する小さな多価イオンがステンレス表面に吸着してタンパク質の付着に大きな影響を与えることを明らかにした。以上、付着機構解明と速度論的解析をさらに進め、付着抑制策を確立するための有用な知見を得ることができた。
|