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2013 年度 実績報告書

アミロイド性蛋白質を用いた抗アミロイドーシス性カテコール誘導体の分子モデリング

研究課題

研究課題/領域番号 23580161
研究機関信州大学

研究代表者

中村 宗一郎  信州大学, 農学部, 教授 (00105305)

研究分担者 藤井 博  信州大学, 農学部, 教授 (90165340)
キーワードアミロイド性蛋白質 / 抗アミロイド効果 / カテコール誘導体 / 分子モデリング / 抗アミロイドーシス食品素材
研究概要

本研究は,Aβ,ApoAII,ヒト型シスタチン及びステフィンを標的アミロイドとして,より効果的かつ安全な抗アミロイドーシス食品素材を創製することを目的としている。すなわち本研究では,天然中に存在する種々のカテコール基を有するフェノール化合物の抗アミロイド効果を広く調べるとともに,酵素を利用して長さや性質の異なる脂肪アルコール鎖や糖鎖を付加し,それらの修飾が抗アミロイド効果に及ぼす影響を調べた。大豆イソフラボン類及び朝鮮人参シンセノサイド類についての実験結果から,付加している糖鎖の数と位置によって,また標的アミロイドの種類によって,抗アミロイド効果は著しく異なることが明らかにされた。一方,クロロゲン酸類及びその代謝物を用いた実験によって, IC50とLogP(疎水性度)との間には正の相関関係があることが認められ,疎水性度の高いフェノール化合物の方がより強い抗アミロイド効果を示すことが明らかにされた。そこで,桂皮酸類への糖鎖及び脂肪アルコール鎖導入効果を調べた。その結果,標的アミロイドに共通して,糖鎖の導入効果は認められなかったが,脂肪アルコール鎖については,特徴的な導入効果が認められた。すなわち,Aβに対しては鎖長が長いほどより強い効果を示すが,ヒト型ステフィンに対しては至適鎖長があることが明らかにされた。脂肪アルコール鎖導入効果は,培養細胞を用いたバイオアッセイ及び老化促進マウスSAMP8を用いた動物実験においても追認された。抗アミロイド効果を示したフェノール化合物については食品衛生学的な検証も行った。その結果,エイムズテスト及びレックアッセイのいずれにおいても変異原性陰性であることが確認された。また,マウスを用いた毒性試験によって脂肪アルコール鎖の導入は供試フェノール化合物のLD50を低くし,糖鎖導入はLD50を上昇させることが明らかにされた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Enhanced antiamyloidal activity of hydroxy cinnamic acids by enzymatic esterification with alkyl alcohols2014

    • 著者名/発表者名
      Hazuki Kondo, Haruka Sugiyama, Shigeru Katayama, Soichiro Nakamura
    • 雑誌名

      Biotechnology and Applied Biochemistry

      巻: 未定 ページ: 未定

    • DOI

      10.1002/bab.1182

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Enzymatic synthesis of novel phenol acid rutinosides using rutinase and their antiviral activity in vitro2013

    • 著者名/発表者名
      Shigeru Katayama, Fumiaki Ohno, Yuki Yamauchi, Miyuki Kato, Hidefumi Makabe, Soichiro Nakamura
    • 雑誌名

      J Agric Food Chem

      巻: 61 ページ: 9617-9622

    • DOI

      10.1021/jf4021703

    • 査読あり
  • [学会発表] Aβ,ApoAII及びstefin Bを標的としたクロロゲン酸及びその代謝産物の抗アミロイド効果2014

    • 著者名/発表者名
      福本高大,片山茂,中林昌基,山内陸,中村宗一郎
    • 学会等名
      2014年度日本農芸化学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20140327-20140330

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公開日: 2015-05-28  

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