ファイトケミカルは種々の生理機能性を示すが、その作用機構については不明な点が多い。以前に我々は、zerumboneの標的分子の1つをKeap1と同定した。しかし同時に、無数のoff-targetタンパク質群も存在することが判明した。そこで本研究ではこの非特異的なタンパク質への結合に着目し、その意義についての解析を進めた。その結果、zerumboneは細胞タンパク質を変性させるが、それが適度である場合は、結果として分子シャペロンを誘導し、オートファジーなどの異常タンパク質分解系を活性化することを見出した。適度なタンパク質ストレスが機能性に寄与することを示したのは本研究が初めてである。
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