研究課題
各種食品因子の細胞レベルでの消化管ホルモン(GLP-1)分泌促進作用について繰り返し検討を重ねた。その結果、黄色色素クルクミンのGLP-1促進作用を見出した。さらに類縁体の検討結果から、構造活性相関を明らかにすることができた。さらに作用機序として、細胞内カルシウムの上昇とこれに伴うCaMKIIタンパク質の活性化が関与することを明らかにした。この時、クルクミンによる細胞内カルシウム濃度の上昇は、カルシウムチャネルを介した外因性のカルシウム流入、内因性のカルシウムストアからの放出の両方が関与していた。なお、この結果はすでに論文発表を行っている。一方、甘藷の葉の食用に開発された品種より得た甘藷若葉抽出物にGLP-1の分泌促進能を見出すに至った。この試料を用いて、糖尿病モデル動物での血糖値上昇抑制作用を確認した。さらにこの作用機序を検討したところ、GLP-1分泌促進が関与することが強く示唆された。そこでこの試料をラットに経口投与した結果、GLP-1分泌が促進され、これに伴うインスリン分泌促進作用がおこり、その結果血糖値上昇が抑制されることを明らかにした。
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