研究課題/領域番号 |
23580190
|
研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
木村 俊之 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センタ-環境保全型農業研究領域, 主任研究員 (70355303)
|
研究分担者 |
宮澤 陽夫 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20157639)
仲川 清隆 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80361145)
山岸 賢治 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター環境保全型農業研究領域, 主任研究員 (80355304)
|
キーワード | DNJ / 吸収・代謝 |
研究概要 |
桑葉は1-デオキシノジリマイシン(DNJ)と呼ばれるαグルコシダーゼ阻害剤(α-GI)を含み、食後血糖値上昇を抑制し、糖尿病予防効果が期待される食材である。桑葉DNJが機能性食材として展開されるためには、その安全性と効能発現メカニズムを十分に科学的に検証する必要がある。本研究では、安定同位体15NでラベルしたDNJを作成し、DNJの吸収、蓄積、代謝、排出バランスを明らかにすることを目的とする。 24年度はラベル化DNJを作成するために、23年度に選抜したDNJ生産能力の知られているBacillus属細菌を使用し、DNJを培養上清あたり1g/L程度に安定して生産させる培養条件を確定した。その条件を使用し、安定同位体15Nラベルされた硫酸アンモニウムを唯一の窒素源とする合成培地にて16L培養した。得られた培養上清より、DNJを精製し精製DNJを10g得た。本DNJはMS分析にて分析し15NラベルされたDNJであることを確認した。 DNJの高生産する培養条件については2報を報文化し、さらに現在もう一報を投稿準備している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画において24年度にラベル化DNJを数グラム精製、25年度に動物への摂取試験の流れになっている。24年度に精製15Nラベル化DNJを10g得て動物試験に十分な量を得たことから研究は順調に進行している。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度に得た安定同位体15Nでラベルした精製DNJをラット等の動物に与え、一定期間の尿、糞を回収し15N量を測定する。対照に対し増加した15NをDNJとして吸収・代謝量を評価する。また給与した動物の組織の15N量を測定しDNJの組織への移行を評価することも検討する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
本研究課題の推進のため、次年度の研究費は、交付金申請時の計画どおり使用する。なお、次年度使用額22492円は研究費を効率的に使用して発生した残額であり、次年度に請求する研究費と合わせて研究計画遂行のために使用する。
|