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2013 年度 実績報告書

ポリメトキシフラボノイドの角化誘導作用と表皮機能再生効果の検証

研究課題

研究課題/領域番号 23580193
研究機関椙山女学園大学

研究代表者

大口 健司  椙山女学園大学, 生活科学部, 准教授 (80359257)

キーワード生物活性物質 / 細胞機能調節物質 / ノビレチン / 表皮細胞 / 角化
研究概要

柑橘類にはポリメトキシフラボノイドと呼ばれる一群の化合物類が含まれており、その代表的な化合物であるノビレチンには多彩な生物活性があることがわかってきた。我々はこれまでに、ノビレチンの新たな生物活性として皮膚の主要細胞である表皮細胞に対する角化誘導作用を見出している。本研究課題の初年度は、ポリメトキシフラボノイドの分子構造と角化誘導活性の相関関係を解析した。二年目は、表皮バリア機能を低下させた実験動物モデルを用いて、ノビレチンの表皮再生効果をin vivo系で実証した。
三年目である本年度は、ノビレチンによるケラチン10(角化の固有マーカー)発現誘導作用について、転写因子cAMP-responsive element binding protein(CREB)を中心に、その活性制御に関わる細胞内シグナリングを解析した。表皮細胞のCREB発現をノックダウンしたところ、ノビレチンによるケラチン10発現誘導作用が抑制された。CREB はリン酸化されると活性化されるが、ノビレチンを細胞に添加するとCREBのリン酸化が亢進されることが示された。そこで、ノビレチンによる CREB のリン酸化が、どのシグナル経路を使っているかを調べるため、種々のタンパクリン酸化酵素に対する特異的阻害剤を用いて検討した。その結果、extracellular signal-regulated kinase(ERK)に対する阻害剤を予め添加した細胞において、ノビレチンによるCREBのリン酸化が抑制された。また、ノビレチンはERKのリン酸化を誘導し、その経時変化はCREBのリン酸化と経時的に一致した。すなわち、ノビレチンによるケラチン10発現誘導作用にERK-CREBシグナリングが関与する可能性が示唆された。
なお、上記研究成果については現在投稿中(下記)である。
K. Ohguchi, M. Iinuma, Y. Nozawa, M. Ito, Nobiletin, a polymethoxylated flavone from citrus peels, induces differentiation of normal human epidermal keratinocytes.

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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