研究課題/領域番号 |
23580196
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
松英 恵吾 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (20323321)
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キーワード | 航空機LiDAR / 森林モニタリング / 森林管理 / 森林計測 / 森林計画 / 森林評価 |
研究概要 |
航空機LiDARデータによる樹木情報の計測手法と樹冠形状モデルを核とした単木単位での空間配置を考慮した成長予測モデルを組み合わせることで、広域を対象に詳細な単木情報を取得し成長予測までを行う総合的な森林資源管理システムを開発することを目的に研究を実施した。 本年度は東日本大震災の影響で遅れていた航空機LiDARデータを年度当初に取得し、前年度に計画されていたLiDARデータからのパラメータ抽出に関する解析作業、単木毎の情報抽出精度検証作業、総合的な森林資源管理システムの開発作業を実施した。 1)LiDARデータからのパラメータ抽出に関する解析-対象区内の単木毎の情報(位置、樹高、樹冠形状)の抽出を実施した。解析については前年度に検討したパラメータ抽出アルゴリズムを活用し、さらに点群の開度情報も考慮することで精度向上を図った。 2)情報抽出精度検証-前年度に実施した計1.62ha(1,703本)の毎木調査に加えて、1ha(1321本)について地上調査を実施し精度検証を行った。その結果、森林資源管理システムで必要な精度を満たしていることを確認した。 3)森林資源管理システムの開発-LiDARデータによる樹木情報の計測手法と樹冠形状モデルを核とした単木単位での空間配置を考慮した林分因子モデルを組み合わせることで、広域を対象に詳細な単木情報を取得可能な森林資源管理システムの開発を行った。開発したシステムを活用し単位面積当たりの立木本数(DTNM)、平均樹高(DTHM)を算出し、相対幹距比に基づく要間伐林抽出指数、収量比数、地位指数を算出の上、DTMデータから様々な地形因子の算出、路網データの抽出による地利級の評価を行った上で作業級の再区分を試行した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度のLiDARデータ取得の遅れを踏まえ、解析作業、検証作業を完了させて、当初計画で本年度の予定としていた森林資源管理システムの開発に着手し、システムを利用した森林評価試行まで完了した。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の成果である森林資源管理システムに樹冠形状モデルを核とした単木単位での空間配置を考慮した成長予測モデルをシステムに取り込み成長予測までを行う総合的な森林資源管理システムに改良する。
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次年度の研究費の使用計画 |
主に追加の解析に必要なソフトウェアや記録メディア等の消耗品費、最終成果の公表に必要な旅費・投稿料に使用する。
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