研究課題/領域番号 |
23580201
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
三木 敦朗 信州大学, 農学部, 助教 (60446276)
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研究分担者 |
小池 正雄 信州大学, 農学部, 教授 (60170164)
大地 純平 山梨県森林総合研究所, 森林研究部, 研究員 (00536279)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 狩猟 |
研究概要 |
【文献・基礎的情報の収集】研究の基盤となる野生生物と人間との共生にかかわる資料・文献などを収集した。また、森林組合や素材生産業者などが森林整備を実施していく中で把握している、野生生物被害や野生生物とのニアミス等の情報を収集した。これらにより、次年度以降の聞き取り調査の準備をおこなった。【事例調査】狩猟者確保の先進的な取り組み事例地として、北海道紋別郡「西興部村猟区管理協会」を対象に現地調査を行った。これまでの取り組みの内容(7年間で約550名)と、その経済的な効果(約7000万円)についての情報を得た。【アンケート調査】実施予定であった長野県での狩猟者アンケート調査については、福島第一原子力発電所事故にともなう野生動物への放射能の蓄積によって、狩猟者の行動が変化する(狩猟しない)可能性があったため事態を観察することとし、延期した。平成23年度の猟期を終えた結果、重大な行動の変化は少ないと判断されたので、平成24年度に山梨県での調査とあわせて実施することとした。【データーベースの作成】山梨県の基盤データベース情報、県狩猟成果調査票、有害・管理捕獲結果などのデータを用いた「狩猟GIS」の作成を行った。これによって、アンケート調査結果とあわせた解析の基盤を整備された。【理論的研究】狩猟を含めたNWFPsと木材生産との関係について歴史的に整理し、現段階の理論的規定をおこなった。これによって、今後の総括的な分析の基礎が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実施予定であった長野県での狩猟者アンケート調査について、福島第一原子力発電所事故にともなう野生動物への放射能の蓄積によって、狩猟者の行動が変化する(狩猟しない)可能性があったため事態を観察することとし、延期した。平成23年度の猟期を終えた結果、重大な行動の変化は少ないと判断されたので、平成24年度に山梨県での調査とあわせて実施する計画である。
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今後の研究の推進方策 |
長野・山梨両県において、狩猟者を対象としたアンケート調査を実施する。同時に、狩猟GISデータベースの作成をおこない、これらの情報をあわせた解析をおこなう。また、狩猟者の現状の典型的事例や、確保・育成の先進的な取り組み事例について、聞き取り調査を実施する。外国(主にドイツ)における狩猟者の確保・育成について事例調査をおこない、日本と比較する。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初計画では、アンケート調査を本年度実施予定であったが、調査対象への原子力災害の影響を観察したため次年度実施することとなり、次年度使用額が生じた。【アンケート調査】平成23年度では延期した長野県における狩猟者を対象とするアンケート調査を、平成24年度に山梨県における同様の調査とともに実施する。【データーベースの作成】山梨県においてデータベースへの情報追加をすすめるとともに、長野県においてもデーターベースの作成をおこなう。【事例調査】長野・山梨両県および日本国内の先進地、また外国(主にドイツ)における狩猟者の確保・育成について事例調査をおこない、比較する。
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