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2013 年度 実績報告書

細胞培養の三次元足場材料としてのセルロースヒドロゲル

研究課題

研究課題/領域番号 23580226
研究機関東京大学

研究代表者

和田 昌久  東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (40270897)

キーワードセルロース / ヒドロゲル / 孔径制御 / 細胞培養 / 足場材料
研究概要

本研究の目的は、大孔径かつ孔径が制御されたセルロースヒドロゲルを調製し、細胞培養・組織化のための三次元足場材料としての適用の可否を評価することである。
昨年度までの多孔性セルロースゲルの調製方法では、内部FE-SEM観察により、多孔構造に不均一性があることが分かった。その原因が、不飽和の塩化ナトリウム粒子をセルロース溶解臭化リチウム水溶液(60 wt %)に加えた際の急激な粘度上昇よってその溶液を鋳型に流し込む際に温度低下が生じ、ゲル化が不均一に進行することによるものであることを突き止めた。そこで、予め120℃で温めておいた塩化ナトリウム粒子をいれた容器へセルロース溶解臭化リチウム水溶液を加えた後に、ガラスの鋳型を差し込むようにして成形する方法へ改良した。その結果、ゲル化、水洗後、均一かつ大孔径(100 μm以上の孔径)のセルロースヒドロゲルが調製できた。
セルロースヒドロゲルを過ヨウ素酸酸化してアルデヒド基を導入後、そのアルデヒド基を接点としたシッフ塩基反応によってキトサンをセルロースにグラフト重合した。そして、セルロースヒドロゲルとそのキトサングラフトセルロースヒドロゲルを足場材料に用いてウサギ軟骨細胞を培養した。4日間の増殖培養の後、21日間の分化培養を行った。そして、切片を作製後、ゲル内部の光学顕微鏡観察を行った結果、キトサングラフトセルロースヒドロゲルではほとんど増殖と分化は確認出来なかった。しかし、セルロースヒドロゲルでは良好な軟骨細胞の増殖と軟骨への分化が確認できた。このセルロースヒドロゲルを足場材料として適用出来る可能性が示唆されたと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] セルロースを基材とした細胞培養足場材料の調製2013

    • 著者名/発表者名
      駒宮健大、磯部紀之、木村聡、和田昌久、金雄鎭
    • 学会等名
      セルロース学会第20回年次大会
    • 発表場所
      京都大学宇治キャンパスおうばくプラザ(京都府)
    • 年月日
      20130718-20130718

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公開日: 2015-05-28  

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