研究概要 |
GTH受容体のcDNAと遺伝子のクローニング:アブラハヤの排卵前および排卵後のメス個体の卵巣から全RNAをISOGEN法により抽出した.これを鋳型として一本鎖cDNAを合成し、真骨類のLH受容体の構造比較に基づいて、保存性の高い領域で作成した縮重プライマー(SP1,SP2,SP3およびASP1,ASP2,ASP3)を用いてPCRを行い、アガロース電気泳動によりPCR増幅cDNAの鎖長を確認した.その結果、アブラハヤ排卵前のメスにおいて、SP1とASP3の組み合わせで予想される約250bpのcDNA断片が増幅した.このPCR増幅cDNAをサブクローンして塩基配列を解析したところ、262塩基の配列が決定でき、相同性検索を行ったところ、キンギョ Carassius auratus の自己抗原mRNAと97%一致していた.今後はプライマーの組み合わせを変え,より多くの塩基配列を解析することにより、GTH受容体cDNAをクローニングすることができると考えられる.
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