本研究では、レーザ誘起蛍光法(LIF法)による海苔の養殖管理技術を確立することを目的としている。今回、様々な栄養塩を用いて培養した海苔の蛍光スペクトルを測定し、栄養欠乏の影響を検討した。十分な栄養分が含まれた栄養強化培地 (PES)、栄養分を添加しない天然ろ過滅菌海水(SW)、リン源を除いたP-Free、窒素源を除いたN-Freeの4種類の培地で培養した海苔藻体を測定した。PESの場合と比較して、 P-Freeの場合にはフィコエリスリンに起因する波長580nm付近の蛍光強度が大きく、N-Free、SWの場合には蛍光強度が相対的に弱くなった。さらに、温度特性についても検討した。
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