本研究では,中高生の食行動を規定する要因を解明することを目的とした。主な結論は以下のとおりである。 1)性別や学年などの「個人属性」,「生活習慣・自立性」,「食卓環境・雰囲気」,「家族関係(親との関係)」,「居住地」が中高生の欠食・偏食頻度に影響を及ぼしている。また学年進行に伴って,欠食頻度は増加する一方で偏食傾向は是正される。 2)女子高校生の食行動の乱れを助長している背景要因として,生活習慣の乱れ,友人関係の不安定性,親子関係の不安定性,食卓の雰囲気の悪さが指摘できる。これら4要因の中でも,とくに生活習慣の乱れと友人関係の不安定性が女子高校生の食行動に及ぼす負の影響は大きい。
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