• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

青果物輸送における環境対応型包装資材に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23580309
研究機関酪農学園大学

研究代表者

尾碕 亨  酪農学園大学, 農食環境学群, 教授 (70275486)

研究分担者 樋元 淳一  酪農学園大学, 農食環境学群, 教授 (00199019)
家串 哲生  山形大学, 農学部, 准教授 (90364249)
キーワードリユース容器 / 紛失防止システム / 卸売市場流通 / 回収拠点 / トータル物流コスト / 計量販売 / 規格簡素化
研究概要

青果物輸送における環境対応型包装資材に関する研究に関し、平成25年度は、スイートコーンとみかんを事例として調査研究を実施した。
特に、スイートコーン(ホワイト)は、前年度の予備的調査から科学的データとして耐えうるものとすることを目的に調査研究をおこなった。調査は、北海道のJA木野から千葉県の量販店(マルエツ)まで、スイートコーンの輸送包装容器として利用されている発泡箱(氷詰め)とリユース容器、段ボール箱について経済性(物流効率、物流コスト、生産者実現労働費)および品質保全(試食評価、重量、糖度等)について実輸送試験による実証的な比較分析をおこない有意義な結果をえることができた。
過去2年間の研究と同様に、スイートコーンの実証的研究調査においても、経済性および品質保全においてリユース容器の優位性が明らかとなった。
青果物流通の輸送包装容器としてリユース容器は、省資源や環境対応だけでなく経済性や品質保全性においても優れた容器であり、わが国の青果物流通での利用を、特に卸売市場流通での利用も一層進めて行く必要がある。またこれまでの3年間の研究を通じ、今後リユース容器を一層拡大していくためのいくつかの課題も明らかとなってきた。まず第1に、デポジットシステムの考え方を基本とした紛失防止システムの義務化(制度化)が不可欠である。第2に、卸売市場にリユース容器の回収拠点(デポ)を卸売市場として整備する必要がある。第3に、リユース容器による生産から流通・販売までのトータル物流コストの削減を目指すことが重要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究課題の解明には、これまで同様に産地から小売までの実輸送試験により調査分析をおこなえるかどうかが、課題解明のための重要なポイントである。本年度も、コーディネーターのイフコ・ジャパン(株)の多大な協力による輸送試験ルートのコーディネートにより、産地(JA)、卸売市場、小売店の積極的な協力を得ることができ、本年度予定していた課題解明に関する調査は、おおむね終えることができたが、予算の都合から海外の動向調査を実施することができなかった。また、本年度末には、産地での研究成果報告会も実施した。今後、学会、学術論文等での発表を予定している。

今後の研究の推進方策

本年度は本研究課題解明のための最終年度にあたる。
本年度もまず第1に、これまで同様、長ネギを事例として実証的調査研究を実施する。第2に、最終年度である本年度は、これまで実施した調査研究の研究成果のとりまとめを行う。以上の2点を本年度の中心課題とする。また予算の都合がつけば、卸売市場におけるリユース容器の利用動向、または昨年十分な調査ができなかったみかんや他の青果物に関する調査、さらには海外のリユース容器の利用実態に関する調査を実施する。

次年度の研究費の使用計画

調査のための旅費支出が節約できたため。
本年度の研究費は、第1に、長ネギの経済性の分析、品質(損傷)分析、LCA分析の3つの分野から実証的比較調査分析に関する費用として、第2に、これまでの調査研究の補足調査が必要な場合の費用として、第3に、研究成果報告書作成に関わる製本等への支出を優先する。その後、予算的に可能であれば、卸売市場におけるリユース容器の利用動向、みかんや他の青果物に関する調査、さらには昨年度できなかった海外のリユース容器利用実態に関する調査のための予算とする。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 青果物流通におけるReusable Plastic Containersの利用と展望2014

    • 著者名/発表者名
      尾碕 亨
    • 雑誌名

      日本包装学会

      巻: 23 ページ: 79-87

  • [雑誌論文] 青果物流通におけるRPCsの利用の現状と将来方向2013

    • 著者名/発表者名
      尾碕 亨
    • 雑誌名

      農業機会学会

      巻: 1 ページ: 43-52

  • [学会発表] 青果物流通におけるRPCsの利用の現状と将来方向

    • 著者名/発表者名
      尾碕 亨
    • 学会等名
      農業機会学会2013年度シンポジウム フードテクノロジー(フーテック)フォーラム
    • 発表場所
      東京ビッグサイト
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi