研究課題/領域番号 |
23580321
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
林 清忠 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・農業経営研究領域, 上席研究員 (40355475)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | LCA / 土地利用 / 持続可能性 / 環境保全型農業 / バイオマス利用 |
研究概要 |
LCAに基づく土地利用の影響評価手法に関するサーベイを実施するとともに、関連するデータを現地調査等によって収集し、ライフサイクルインベントリデータの作成に着手した。 (1)LCAにおける土地利用の影響評価手法を発展させるため、生物多様性、種多様性、土地利用変化等をキーワードとした文献検索を行い、近年の研究動向を調査した。それにより、核となる文献の存在が示されるとともに、LCAにおける土地利用の影響評価手法にはさらなる発展の可能性があることが明らかとなった。とりわけ、土地利用カテゴリの変化に基づく影響評価の方法論に加え、管理の集約度をモデル化する方法の可能性が示された。さらに、以上を踏まえ、これまでのインベントリ分析と影響評価の関係の再構築の可能性を検討した。 (2)インドネシアの西カリマンタン、南東スラウェシ等において、オイルパームへの土地利用変化の実態を調査した。主要産地の行政区において、オイルパームへの土地利用変化の実態に関する資料を収集するとともに、近年の地域住民とのコンフリクトの実態に関する聞き取り調査を実施した。 (3)インベントリデータについては、農業生産(フォアグラウンドプロセス)に加え、肥料・農薬等の農業資材(バックグラウンドプロセス)に関するデータの作成を行った。その際、不確実性に関する分析を併せて実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画において平成23年度に実施予定の内容は、(1)土地利用の影響評価のサーベイ、(2)土地利用に関する現地調査、(3)インベントリデータの作成である。 研究実績の概要の箇所で述べたように、(1)から(3)の研究内容は、当初の目的がほぼ達成されており、本研究課題はおおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
シナリオベースの影響評価手法を開発するため、土地利用の直接的・間接的影響をどのように評価するかを検討する。意思決定がもたらす変化を考慮する手法(consequential LCA)を精査するとともに、ILUC(Indirect Land Use Change; 間接的土地利用変化)等に関する検討を行う。以上の検討を通して、シナリオ構築と影響評価の方法論を確立する。 また、土地利用に関する現地調査と資料収集、インベントリデータの作成等に継続して取り組む。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究課題の推進のため、次年度の研究費は交付申請時の計画通り使用する。なお、次年度使用額493,869円は研究費を効率的に使用して発生した残額であり、次年度に請求する研究費と合わせて研究計画遂行のために使用する。 具体的には、物品費は、LCAや生物多様性・生態系サービスに関する図書、LCAに関するソフトウェアの購入等に使用する予定である。 旅費は、インドネシアの南スマトラ地域等を訪問し、オイルパームプランテーションにおける生物多様性保全の取り組み等の調査および国内における土地利用に関する調査に使用する。また、農業・食品LCA国際会議に参加し、成果の発表と情報の収集を行う。 この他、学会参加費、調査の際のレンタカー代等に使用する予定である。
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