研究課題/領域番号 |
23580345
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
長谷川 英夫 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (80292514)
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研究分担者 |
粟生田 忠雄 新潟大学, 自然科学系, 助教 (10282998)
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キーワード | 産業・技術教育 / 農業環境・情報工学 / 生物育成・飼育 / 自律型ロボット / 計測制御 / プログラム学習 |
研究概要 |
申請者は農作業の省力化・自動化を目的として,不整地を走行する産業用車両である農用トラクタの自律走行に係わる走行制御技術の開発研究に従事してきた。その過程でGPS(全地球測位システム),ジャイロ(物体の角度や角速度を検出する計測器)などの各種センサ情報やカメラを入力とした画像処理プログラムの農業環境・情報工学分野への適用可能性について検討してきた。そして近年,本研究において計測・制御の根幹をなす小型無線センサネットワークの適用性を検討する過程で,これまでの自律走行車両に係わる研究蓄積を産業・技術教育の現場に適用できるのではないかとの考えに至った。 今年度は,生物育成・飼育に係る環境情報を小型無線センサネットワークにより計測して評価する技術を開発した。ほ場に設置した無線センサネットワークノードから得られる温度,湿度,地温,土壌水分などの環境情報とWebカメラによる播種から収穫まで画像データを関連付けてコンピュータに保存する環境情報計測システムの研究開発を行った。生徒はこれらのデータをもとに育成条件と画像データを比較しながら育成技術の適切な評価が可能となる。不整地を走行する産業用機械である農用トラクタの自律走行制御技術の開発過程で蓄積した知見を生かして,産業・技術教育の現場に適用可能な工作可能な小形自律型ロボットを提案した。さらに,その自律型ロボットに無線センサネットワークノードを搭載し,コンピュータに接続した基地局からの遠隔操作が可能なプログラム学習教材としてまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成25年度に栽培―マルチメディア―計測制御に適応可能な学習システムの開発を行った。産業技術教育の現職教員から,ほ場で発生する温室効果ガスを視覚化して生徒が理解を深める機能の付与は教育現場で革新的な役割を果たすとの提案があった。研究代表者は最終年度の計画を変更し,低濃度ガスをモニタリング可能な特注センサを関連企業の協力のもとに行うこととなった。
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今後の研究の推進方策 |
このため当該センサによるほ場モニタリングシステムの実装を平成26年度に行うとともに,最終年度に予定していたアメリカ合衆国での研究成果発表をロシア連邦(国際シンポジウム「アジア太平洋地域における農業教育の課題と展望」,ウスリースク,ロシア連邦)に変更して行うこととした。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度に,栽培―マルチメディアー計測制御に適応可能な学習システムの開発を行った。産業技術教育の現職教員から,ほ場で発生する温室効果ガスを視覚化して生徒が理解を府負ける機能の付与が教育現場に革新的な役割を果たすとの提案があった。研究代表者は最終年度の計画を変更して,低濃度ガスをモニタリング可能な特注センサを関連企業の協力のもとに行うこととなった。未使用額は,当該センサ開発の遅延によるものである。 このため,当該センサによるほ場モニタリングシステムの実装を平成26年度に行うとともに,最終年度に予定していたアメリカ合衆国での研究成果発表をロシア連邦(国際シンポジウム「アジア太平洋地域における農業教育の課題と展望」,ウスリースク,ロシア連邦)に変更して行うこととし,未使用額はそれらの経費に充てることとしたい。
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