生野菜(加工品)を原因とする食中毒事件が世界各地で発生しており、その対策が求められている。殺菌によって商品の菌数を下げることには限界があるので、野菜の生産段階から食中毒菌を付けないようにする必要がある。この考え方が正しいことを、発展途上国の農業環境を調査することで証明した。すなわち、畑の近くに牧場がある、あるいは農業用水のため池で食用の鳥を飼っているような所では、農業用水からも糞便由来の大腸菌が検出される。しかも野菜に付いた大腸菌は、市場に届くまでほとんど死なないことも判明した。それ故、家畜の飼育方法を含めた、栽培環境の衛生管理が必要であるといえる。
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