蛍光分光法による麹菌活性評価技術の開発を目的に、麹菌を測定するのに適した励起波長と検出波長を選定し、麹菌体量、酵素活性との関係を検討した。その結果、麹菌を測定するには励起波長410nm、検出波長630nmが最適と判断された。殺菌した米麹からは蛍光を確認できなかったため、この蛍光は菌の活性に由来するものと考えられた。また、本手法は、米麹の培養と共に変化する含水率やグルコース濃度の影響を受けない事が明らかになった。蛍光強度は、麹菌体量や酵素活性と高い相関が得られた。この事により、蛍光分光法は麹菌体量やα-アミラーゼ活性、酸性カルボキシペプチダーゼ活性を評価するのに利用適性が高いと考えられた。
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