離散要素法(DEM)は,オフロード路面と走行装置や機具の接触問題を容易に解析できる手法である.一方,土粒子のオーダを用いた詳細なDEM解析は全粒子の接触判断と接触力計算を要するため,今日でも不可能である.この問題を解決するため,DEM領域を縮小する有限―離散要素解析(FE-DEM)も提案されている.本研究では,FE-DEMにおいて,土のFEモデルとDEモデルの間で要素を変換し,DEM領域を最小限に留める方法を提案した.タイヤのけん引性能解析に要素変換機能付きの2次元FE-DEM解析を行ない,性能解析結果は要素変換機能なしのものと同等,計算速度は最大で約29倍にできることを明らかにした.
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