研究課題/領域番号 |
23580360
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
鹿内 健志 琉球大学, 農学部, 准教授 (20264476)
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研究分担者 |
大嶺 政朗 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, その他部局等, 研究員 (20355598) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | 農作業情報 / GPS / GIS / 作業能率 / サトウキビ / ケーンハーベスター |
研究実績の概要 |
農業生産法人,共同利用組織,集落営農等では,地域全体の農地や農作業の地割や受委託作業の振り分けを効果的に行い,農作業を効率的に行うことができるように支援する必要がある。本年度は,大型,中型,小型の種々の収穫機が共に作業を行っている離島地域での収穫作業の実態を調査し,機械サイズや圃場条件が異なる場合の作業能率の差異を調査した。小型,中型ハーベスタを用い,GPSをキャビン上に取り付けて,計測を行った。1秒ごとの作業情報(GPSによる測位座標,時刻,移動速度,進行方向,エンジン回転数)を記録した。作業内容は,GPSのデータから,GISで収穫機の軌跡を圃場の地図上に表示し,ハーベスタの圃場内での動きから,実作業時間(収穫を行っている時間)と補助作業時間(収穫に伴う旋回,後退,収穫袋の取り付け,圃場内での待機調整時間)を識別し作業内容の分類を行った。圃場作業量は小型ハーベスタで0.11(ha/h),中型ハーベスタで0.20 (ha/h)となった。有効作業量は,収穫以外の旋回,待機時間および,トラブルなどの補助作業を含まない作業量を指し,小型ハーベスタで0.26(ha/h),中型ハーベスタで0.44(ha/h)となった。有効作業効率は,小型ハーベスタで41%,中型ハーベスタで47%となった。また,収穫時の平均作業速度は小型ハーベスタで2.0km/h,中型ハーベスタで3.1km/hとなった。中型ハーベスタは,圃場作業量,有効作業量ともに,小型ハーベスタの2倍という結果となった。小型ハーベスタと中型ハーベスタの収穫方式が異なり,中型ハーベスタが伴走作業方式なのに対し,小型ハーベスタは収穫袋方式である。収穫袋方式は,収穫袋の取り付け作業を効率よく行えれば,待ち時間の短縮を図ることができ,圃場作業量,有効作業効率の増加が考えられる。
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