食肉の高品質化の中で呈味向上に対する期待は大きいが、効率的かつ有効な手法は未だに模索されている。そこでリジン(Lys)および分枝アミノ酸(BCAA)にグルタミン酸量(Glu)の調節及び肉質向上の可能性を見出し、その効果並びに作用機序を検討した。結果からBCAA量の調製によるGlu増加条件が明らかとなり、TCA中間代謝物への影響が見られた。一方Lys0.5%飼料添加は筋肉遊離Lys及びGluを有意に増加させ、Lys代謝物のサッカロピンやαアミノアジピン酸も増加した。Lys異化の律速酵素の遺伝子発現が増加した。飼料に由来する筋肉のアミノ酸代謝が食肉の呈味成分の生合成に影響する可能性を明らかにした。
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