放牧条件下において地表面レベルの近接センシングを行い、牧草量とともに一次生産力をモニタリングすることで、放牧地における一次生産力の時空間変動を解析した。植生の分光放射率と偏最小二乗回帰モデルとから牧草の緑部現存量を推定することが可能であり、牧草量と一次生産力の時間的空間的モニタリングに有効であった。ロジスティック成長モデルを仮定して、測定点ごとに一次生産力を算定することができた。牧草量と生産力に関して、その平均値は初夏に最大となり、初秋にはかなりの減少となった。また、それらの分布は、季節が進むにつれて空間的に均質化することが定量的に示された。
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