研究概要 |
本年度は、前年度までに得られた結果を基にして新規リポ蛋白レセプターであるLRP12の新規リポ蛋白レセプターであるLRP12の未だ明らかとなっていないLRP12の発現制御の可能性を明らかにした。まず、鶏LRP12のpGL4.10 (Luciferaseがレポーター, Promega)にLRP12 promoterをコンストラクトし、鶏初代肝細胞に導入して、プロモーターアッセイによる発現制御の実験系を構築した。この実験系を用いて本レセプターの発現を制御する栄養素、あるいはホルモンを検索したが、本レセプターは他のリポ蛋白レセプターとは異なり、コレステロールなど栄養素、およびインスリンなどのホルモンに影響を受けないことが明らかとなった。そこで、LRP12の発現が産卵期に増加することに着目して、その代謝的意義を明らかにすることを試みた。その結果、LRP12は産卵期に特徴的な血中の多量な脂質の酸化を防ぐために発現がかわらず、肝臓→血中脂質→肝臓の脂質リサイクリングに重要な役割を果たしているものと推測された。
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