鶏では脚弱あるいは卵殻の薄化による破卵が頻発し、多大な経済的損失を被っている。これらの原因として、ビタミンD代謝が関与していると考えられる。 本研究では、25-ヒドロキシビタミンDより活性型ビタミンDを産生する1α水酸化酵素が、腎臓以外のビタミンD標的組織である腸管ならびに卵管に存在することを示した。また、この酵素の発現は、エストロジェンによって増加し、加齢に伴い減少することを示した。以上のことから、標的組織で局所的に活性型ビタミンDが産生され、カルシウム代謝を調節していることが考えられた。また、25-ヒドロキシビタミンD給与により、卵殻質が改善されることが示唆された。
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