研究成果の概要 |
日本固有種で準絶滅危惧種でもあるコシジロヤマドリの個体数変動と生息地選好性を明らかにするため、2002年から2014年まで調査を実施した。調査はライン・トランセクト法を用い、宮崎県日南市の2か所のコース(それぞれ、往復6.7 km)で合計584回行った。調査時間は約2,340時間、距離は3,910 kmであった。その結果、135羽のヤマドリを観察したものの、年々減少する傾向を示した。観察場所の植生についてみると、常緑・落葉広葉樹林における観察頻度が、スギ・ヒノキ壮齢植林のそれに比べて高かった。ゆえに、広葉樹林の維持と増加が、減少傾向にある生息数回復のための一つの適切な方策であると推察された。
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