本研究では、1)排卵直前の成熟卵胞でのCOX-2誘導にP4をはじめとするステロイド代謝のクロストーク、GIVA PLA2の産生物がfeedforward/feedback的に調節している可能性を示した。顆粒層のPGE合成酵素については不明点が浮き彫りにされた。2)性周期黄体の自発的退行に、GIVA PLA2の下流で作用するautotaxinという新たな蛋白質が誘導され、退行後期の組織リモデリングに作用することを発見した。この蛋白は妊娠黄体にも誘導され、またFasの発現動態からも性周期黄体と偽妊娠黄体のそれは、妊娠黄体のそれとは違うことを示した。
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