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2013 年度 実績報告書

実験的肝毛頭虫症におけるクリオグロブリン血症と糸球体腎症の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 23580415
研究機関麻布大学

研究代表者

代田 欣二  麻布大学, 獣医学部, 教授 (70147974)

キーワードクリオグロブリン / 免疫病理学 / 寄生虫
研究概要

感染マウスにおけるクリオグロブリン(CG)産生細胞の選択的増殖の機序を解明することを目的とし、1.CGを形成するIgMが認識する虫体特異抗原(感染マウス血清およびCGを用いた虫体抗原に対するwestern blottingおよび虫体標本を用いた免疫蛍光法)、2.IgM RF産生細胞の性状(リンパ球マーカーを用いたフローサイトメトリ-および脾臓の免疫蛍光法、単離リンパ球に対する抗原刺激試験)、3.CG産生細胞の増殖促進因子(血中サイトカインのELISA、BALB/cとC57BL/6、IL-5トランスジェニックマウスを用いた虫体抗原刺激実験)、の解析を行った。その結果、CGは虫体特異抗原に対して結合するIgMで構成されることが示された。また、脾臓赤脾髄でμ鎖+κ鎖+CD45R /B220+CD5+のB-1a細胞が増殖しており、単離B-1a細胞は虫体抗原刺激により約1,100bpのIgM可変領域mRNAを発現する細胞群が増殖し、約75kDaの虫体抗原に特異的に結合するIgMの産生を亢進したことから、虫体刺激によって選択的に増殖した脾臓のIgM++ B-1a細胞がCG産生細胞であることが示唆された。さらに、感染後のCG産生および血中IgMRF産生がC57BL/6と比べBALB/cマウスで血中IL-5の上昇を伴って優位に高値を示したこと、虫体抗原刺激によってIL-5トランスジェニックマウスでのみCG血症が惹起されたことから、感染によるTh2免疫応答は、IL5を上昇させるために重要であり、CG血症の進行に必須の因子はIL5であることが示された。
また、本モデルでは虫卵接種後24日以降に血中CG量が減弱することにから、IgM RF産生B-1a細胞の増殖抑制機序に焦点をあて、増殖抑制因子であるStra13の単離B-1a細胞におけるmRNAのRT-PCRを行った。その結果、この抑制機序が可逆的であることが示唆され、虫体の特異抗原がStra13発現制御に関与していることが考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Monoclonal B-1a cell expression and rapid acquisition of an exhausted phenotype in a Capillaria hepatica-induced cryoglobulinemia mouse model.2013

    • 著者名/発表者名
      AIHARA Naoyuki, YAMADA MO江、KAMIIE Junichi, SHIROTA Kinji
    • 学会等名
      2013年日本免疫学会総会・学術集会
    • 発表場所
      幕張市
    • 年月日
      20131211-20131213
  • [学会発表] Identification of Cryoglobulin Producing Cells in Capillaria Hepatica-infected Cryoglobulinemia Mouse Model.2013

    • 著者名/発表者名
      N. Aihara, M. Yamada, J. Kamiie, K. Shirota.
    • 学会等名
      The American College of Veterinary Pathologists /American College of Veterinary Clinical Pathologists 2013 Annual Meeting
    • 発表場所
      Montreal, Canada
    • 年月日
      20131116-20131120
  • [学会発表] Capillaria hepatica感染マウスにおけるクリオグロブリン腎症の病態解析2013

    • 著者名/発表者名
      市川いおり、相原尚之、山田萌、樫村茜、藤田良由貴、上家潤一、代田欣二
    • 学会等名
      第156回日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      岐阜市
    • 年月日
      20130920-20130922

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公開日: 2015-05-28  

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