本研究の結果、人に病原性を示すリケッチアとして、Rickettsia felisDNAが猫由来ネコノミ (0.6%)、ノミ糞便(8.2%)からわが国で初めて検出された。さらにR. typhi DNAが猫由来ネコノミ(0.3%)から、R. monacensis DNAが犬由来ダニ(2.1%)からそれぞれ検出された。さらに猫ひっかき病の原因となるBartonella属菌のDNAが、わが国で初めて、ネコノミやその糞便から検出された。他にも、病原性の不明な既存種とは異なるRickettsia、ならびにBartonella属菌のDNAも検出された。今後、ヒトの感染者の実態について検討する必要がある。
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