研究概要 |
土壌特性の違いにおけるアスパラガスのアレロパシー活性の動態の調査および評価し,同一品種の連作によるアレロパシー活性に焦点をあて,活性炭施用によるアレロパシー物質の吸着と土壌微生物相の関係を解明した. 本研究により以下のことが明らかとなった. (1)土壌アッセイ法から土壌特性の違いによる実アレロパシー活性は大きく異なり,過大・小評価されている.(2)土壌特性の違いにより活性炭のアレロパシー物質吸着能は異なり,黒ボク土は砂丘未熟土の4.3倍量の活性炭量が必要である.(3)活性炭のアレロパシーを含む物質吸着能は,土壌中の一般細菌群相を脆弱にするが,アスパラガスの生育は良好にする.(4)400cm3サイズに1%w/vの活性炭の施用で砂丘未熟土は4作目(315日),黒ボク土は5作目(420日)で破過点となり,破過点となると同時に一般細菌群相は回復する. 以上から,活性炭によるアスパラガスのアレロパシー活性回避効果は,実アレロパシー活性および一般細菌群相を含む土壌特性の違いによって大きく影響し,活性炭の破過点と同時にアスパラガス連作土壌での実アレロパシー活性および一般細菌群相は供に増加することが示唆された.
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