研究概要 |
本研究で克服すべき点は次の3点である。1.低コストかつ高精度の少量ガス試料による温室効果ガス3成分同時分離技術の開発、2.ガスボンベをできるだけ使用しないキャリヤーガス供給機構の開発(ボンベフリー化技術)、3.自動注入法の効率化、高精度化である。 平成23年度は、主に2について開発を行い、須藤重人, 超高純度窒素ガス精製方法 (発明届名称:圧縮空気を用いた超高純度窒素ガス精製法)(特願2011-258366) として、知財を取得した。平成24年度は、主に3を開発した。即ち、自動注入機器の試作を進め、十分な試料注入精度と安定的な動作が確保できる条件を見出した。これにより、須藤重人, ガスクロマトグラフのためのガス自動注入装置(特願2013-007611)として、知財を取得した。また、これまでの当該研究の成果をまとめた論文、須藤重人 (2012) ガスクロマトグラフによる農耕地温室効果ガス計測法, 日本土壌肥料学雑誌, (社)日本土壌肥料学会, 83(5), 599-605を発表した。また、日本土壌肥料学会において、関連するポスター発表、松浦江里, 須藤重人, 秋山博子, 大浦典子, 岸本文紅, 田野中武志 (2012) ガスフラックス測定のための可搬型サンプリング草地(AGSS)の応用事例と課題, 日本土壌肥料学会講演要旨集, 58, 186を行った。 最終年度は、1の温室効果ガス三成分検出の低コスト化を中心に取り組む予定である。
|