研究課題
(1)数十個の非対称型インドリルマレイミド(IM)誘導体を比較的容易に合成した。ジメチルホルムアミド中、ほとんどの化合物の吸収極大波長は、430 nm 以上であった。検討した化合物中、ビチオフェンを有するIM誘導体の吸収極大波長は、約500 nmであり最も長い。ベンゼン、ナフタレン、スチリルベンゼン及びビチオフェンの導入により蛍光発光極大波長は長波長側にシフトしている。ストークスシフトが100 nm以上の化合物が見出された。様々な蛍光発光波長を有する非対称型IM誘導体を開発した。(2)二本鎖DNA存在下、検討した化合物のほとんどが蛍光変化を示さなかった。キノリンのN-メチル化された構造を有するIM誘導体の蛍光励起波長は470 nm以上と長く、蛍光発光波長も570 nmと長波長であった。これらの化合物は、二本鎖DNA存在下、DNAの塩基数の増加とともに蛍光強度は増加した。キノリン部位のN-メチル化が二本鎖DNAへの親和性を増加させたことが予測される。Boc基を導入したIM誘導体は、二本鎖DNA存在下、蛍光変化が見られなかった。(3) 合成したいくつかのIM誘導体をアミロイド検出に適用した。アミロイドの組織染色に用いられているCongo Redと比較した。フェニル基を有するIM誘導体がアミロイドに対し親和性及び感度ともに良好であった。非対称型IM誘導体がアミロイドに親和性を有することを見出した。
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Journal of photochemistry and photobiology A. Chemistry
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