siRNAのセンス鎖をCy5.5で標識することにより、siRNAのRNA干渉能に影響を与えることなく体内動態を追跡できるCy5.5-siRNAを開発した。ベクターを添加することで未添加時に比べてsiRNAの肺内滞留性が増加し、全身移行が抑制できることが示された。また、肺局所投与により、全身投与に比べてはるかに少ない量のsiRNAで肺局所RNA干渉効果が得られた。Cy5.5-siRNAの生体内安定性に関しては、今回新たにPCI混合溶液を用いてsiRNAとCy5.5を分離後電気泳動する手法を確立した。これらの成果は、siRNAの体内動態に基づいた製剤処方最適化に大きく貢献するものと考える。
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