研究課題/領域番号 |
23590084
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
田中 宏幸 岐阜薬科大学, 薬学部, 准教授 (70264695)
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キーワード | アレルギー / toll様受容体 / ダニ抗原 / 好酸球 |
研究概要 |
前年度見出したTLR9のダニ抗原誘発喘息様病態形成への関与について、平成24年度はダニ抗原中のDNA含量の定量を行った。その結果、ダニ抗原中にはダニ抗原のgenomicDNAの混入がRT-PCRにて確認できた。 一方、LPSの混入が非常に低いことが知られている生化学工業製の卵白アルブミン(OA)とTLR9リガンドの気管内投与による影響をin vivoで検討した。その結果、卵白アルブミンを計8回マウスの気管内に投与しても、気管支肺胞洗浄液中には好酸球増多は認められなかった。また、OAとともに蛋白量比で同等のCpG ODNを気管内投与したが、OA単独の場合と差は認められなかった。 さらに今年度はinflammasomeに関連するアダプター分子ASCの遺伝子欠損マウスを入手したため、ダニ抗原誘発による気道炎症における意義を検討した。その結果、野生型マウスに比しASC欠損マウスでは反応の減弱が認められた。従って、本病態形成にはinflammasomeのアダプター蛋白であるASCの関与が明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度は2年目である。昨年度新たに見出したTLR9の意義を本年度はさらに実証することができた。また、新たにinflammasome関連の蛋白の関与も見出した。今後はTLR9の発現細胞の同定などを明らかにしていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は最終年度の3年目である。これまでの2年間で明らかになったTLR9の意義を発現細胞の観点から明らかにしていく予定である。また、最終的には論文化を目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
昨年度と同様に、消耗品・動物の購入(飼育費なども含める)を予定している。
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