本研究ではアトピー型喘息の発症頻度の増加メカニズムを、特にtoll-like receptorをはじめとする自然免疫系の意義という観点に立ち解析することを主眼とした。 その結果、ダニ抗原を反復気管内投与することにより生ずるマウス喘息様病態形成は、TLR4、TLR9、ASC、type I IFNsにそれぞれ依存していることをそれぞれのKOマウスを用いた検討から明らかにした。また、ダニ抗原とクロロキンの同時投与により喘息反応の減弱が観察された。さらに、ダニ抗原中にはgenomic DNAの混入も認められた。一方、ダニ抗原とアラムを腹腔内投与し、ダニ抗原を気管内投与した際には影響が見られなかった。
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