研究課題/領域番号 |
23590129
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
竹内 靖雄 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00163387)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | アシネトバクチン / 構造決定 / 構造活性相関 / 抗菌作用 |
研究概要 |
アシネトバクチンの構造に関する不明瞭な事実の解決は,今年度,申請者が達成した [Chem. Pharm. Bull., 58, 1552-1553 (2010)]。Walshらが提唱していたように,アシネトバクチンの構造は,プレアシネトバクチンを中間体として,反転を伴う分子内求核置換反応(SN2反応)で進行する化合物であることを確実に確認できた。また,大量供給可能な合成法を開発できたことにより,プレアシネトバクチンおよびアシネトバクチンの絶対構造は,その不斉源は,天然の L-トレオニン由来であることを明らかにできた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アシネトバクチンの構造の訂正は,論文を完成し投稿等が完了し,発表できまでになった。現在は,これらの再現性を求めるべく,アシネトバクチンの有効量の合成を行っていいる。
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今後の研究の推進方策 |
平成23年度の計画としては,まず,アシネトバクチンが及ぼす耐性菌を含む抗菌スペクトルについて精査する。同時に作用機序となる鉄キレート錯体の単離を試みる。次に誘導体の設計においては次のようなアプローチで実行する。一般にシデロフォアは,その分子内に2個以上の鉄イオンキレート部位を有することが知られる。一方,アシネトバクチンは,確実なキレート部位としてカテコール部位を有しているものの,今ひとつのキレート部位が明確ではない。ひとつの仮説として,複素環部位A-架橋部位-複素環部位Bでキレート部位を形成している可能性がある。この証明は,複素環部位Bのイミダゾール環をより強いキレートリガンドとなるピロール環に変換した化合物,あるいはキレートリガンドにはなりえないベンゼン環に換えた化合物を合成し,その抗菌作用を比較することにより可能だと考える。
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次年度の研究費の使用計画 |
「今後の研究の推進方策」で記述した研究のほとんどは,誘導体合成であるため,原料・試薬・溶媒等の合成手法に必要な消耗品の購入に充てる。
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