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2013 年度 実績報告書

ADAM17および転写因子snailを標的としたがん浸潤阻害剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23590131
研究機関熊本大学

研究代表者

岡本 良成  熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 助教 (20194409)

キーワード癌 / 浸潤・転移 / ADAM17 / 亜鉛配位子
研究概要

癌の治療を困難にしている一因として腫瘍細胞の転移がある.腫瘍細胞の転移に関与する蛋白として,上皮間葉転移に関与する転写因 子Snailと,細胞の移動に関連するプロテアーゼADAM10およびADAM17が見いだされている.これらの蛋白は,機能発現に亜鉛が必須であり,亜鉛配位子を蛋白に作用させ,蛋白から亜鉛を引き抜く,あるいは蛋白中で亜鉛に配位させることができれば,その機能を阻害することができると考えられる.本研究では,我々が開発した亜鉛配位子にこれらの蛋白を特異的に認識する側鎖を連結した化合物を設計・合成することで癌の浸潤・転移を阻害する新規阻害剤の創製を目的とした.
今年度は,ADAM17の認識部位としてアセチレンを持った側鎖の合成を検討し,配位子の側鎖アミノ基へスルホンアミドを形成することで連結することができた.また,片方の側鎖にシステインを持つ配位子の合成に着手し,チオールをt-ブチル基で保護した化合物を合成することができた.この化合物のカルボキシル基を利用することで,これまでに合成したものと異なる位置に認識部位を導入することが可能になった.現在,両化合物のt-ブチル基の脱保護について,従来の方法に加えて一段階で直接脱保護する方法を検討中である.
今後,合成したそれぞれの化合物について活性試験を行い,それらの結果を基にすることでより強力な活性を持つ化合物の設計・合成をすることができると期待される.

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] Facile Synthesis of 2-Phenylquinoline-4-carboxamide Derivatives with Variant Structural Features2014

    • 著者名/発表者名
      Rafiqul Islam, Md.Imran Hossain, Yoshinari Okamoto, Tomohisa Nagamatsu, Kensaku Anraku, and Tadashi Okawara
    • 雑誌名

      Heterocycles

      巻: 89 ページ: 693-708

    • DOI

      10.3987/COM-14-12939

    • 査読あり
  • [学会発表] HIV-1 Gagのイノシトールリン脂質結合部位を標的とした膜移行阻害剤の合成2014

    • 著者名/発表者名
      立石大,安楽健作,古賀涼子,岡本良成,藤田美歌子,大塚雅巳
    • 学会等名
      日本薬学会第134年会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      20140327-30
  • [学会発表] ウイルスコアの脱殻促進を目指した新規抗HIV薬の創製2014

    • 著者名/発表者名
      加茂真宏,岡本良成,大塚雅巳,藤田美歌子
    • 学会等名
      日本薬学会第134年会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      20140327-30
  • [学会発表] ファルネシルトランスフェラーゼの特異的阻害を目的とした亜鉛キレーターの設計及び合成2014

    • 著者名/発表者名
      田中亜友美,岡本良成,藤田美歌子,梅澤一夫,玉野井冬彦,大塚雅巳
    • 学会等名
      日本薬学会第134年会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      20140327-30
  • [学会発表] ペプチド性新規DNA切断分子の設計と合成2013

    • 著者名/発表者名
      井田智弓,岡本良成,藤田美歌子,黒崎博雅,大塚雅巳
    • 学会等名
      第30回日本薬学会九州支部大会
    • 発表場所
      長崎国際大学
    • 年月日
      20131207-08
  • [学会発表] ウイルスコアの脱殻課程における作用を目指した新規抗HIV薬の創製2013

    • 著者名/発表者名
      加茂真宏,岡本良成,大塚雅巳,藤田美歌子
    • 学会等名
      第30回日本薬学会九州支部大会
    • 発表場所
      長崎国際大学
    • 年月日
      20131207-08
  • [学会発表] HIV-1放出抑制剤を目指したイノシトールリン脂質誘導体の合成と評価2013

    • 著者名/発表者名
      立石大,安楽健作,古賀涼子,岡本良成,藤田美歌子,大塚雅巳
    • 学会等名
      第31回メディシナルケミストリーシンポジウム
    • 発表場所
      アステールプラザ(広島)
    • 年月日
      20131120-20131122
  • [学会発表] ウイルスコアの脱殻課程における作用を目指した新規抗HIV薬の創製2013

    • 著者名/発表者名
      加茂真宏,岡本良成,大塚雅巳,藤田美歌子
    • 学会等名
      第31回メディシナルケミストリーシンポジウム
    • 発表場所
      アステールプラザ(広島)
    • 年月日
      20131120-20131122

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公開日: 2015-05-28  

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