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2013 年度 実績報告書

オピオイドκ受容体サブタイプと受容体ダイマーの関連の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23590133
研究機関北里大学

研究代表者

藤井 秀明  北里大学, 薬学部, 教授 (30458757)

キーワードオピオイド / κ作動薬 / ファーマコフォー
研究概要

結合様式2については市販化合物であるU-50,488Hを用いることになるが、結合様式1,3,4に属する化合物はTRK-820誘導体として合成した(結合様式1:TRK-820、結合様式3:TRK-820からフェノール環を除去した化合物、ベンゼン環をシクロヘキセン環に変換した化合物、およびそれに酸素官能基を導入した化合物、結合様式4:TRK-820の17位置換基をフルオロアルキル基に変換した化合物)。これら化合物のオピオイド受容体結合実験の結果より、1)フェノール環を除去すると結合親和性は大きく低下するが、κ受容体親和性および選択性を示すこと、2)シクロヘキセン環はベンゼン環の代替と成り得ること、3)水酸基の導入により結合親和性は向上し、水素結合供与性基として働いていること、4)17位窒素の塩基性を低下させると結合親和性は低下するが、κ受容体親和性および選択性を示すことが明らかとなった。これら化合物のκ作動活性を非標識化合物による活性評価システム(CellKey System)を用いて評価したところ、結合親和性とほぼ同じ傾向を示し、上記の知見はκ作動活性にも適用できることが明らかとなった。μ、δ受容体に対する作動活性は現在評価中であり、今後、作動活性における選択性についても明らかになると考えられる。作動活性はヒトκ受容体発現細胞を用いて評価しているが、化合物によるCellKey Systemの波形(インピーダンス変化)の違いは観察されていない。当初の計画では、2種のオピオイド受容体を共発現した細胞を用いて受容体ダイマーとの関係も検討していく予定であったが、共発現細胞の構築が難航し、現時点では評価するに至っていない。しかし、化合物については既に合成済みであり、共発現細胞が構築できれば直ちに評価に取りかかる事ができ、結合様式と受容体ダイマーの関係が解明できると期待している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Novel Delta Opioid Receptor Agonists with Oxazatricyclodecane Structure2014

    • 著者名/発表者名
      Fujii, H.; Hayashida, K.; Saitoh, A.; Yokoyama, A.; Hirayama, S.; Iwai, T.; Nakata, E.; Nemoto, T.; Sudo, Y.; Uezono, Y.; Yamada, M.; Nagase, H
    • 雑誌名

      ACS Med. Chem. Lett

      巻: 5 ページ: 368−372

    • DOI

      10.1021/ml400491k

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Essential Structure of the κ Opioid Receptor Agonist Nalfurafine for Binding to the κ Receptor2013

    • 著者名/発表者名
      Nagase, H.; Fujii, H.
    • 雑誌名

      Curr. Pharmacuet. Des.

      巻: 19 ページ: 7400-7414

    • DOI

      10.2174/138161281942140105165011

    • 査読あり
  • [学会発表] CellKeyTMシステムを用いた作動活性評価とそれに基づく選択的オピオイドκ受容体作動薬ナルフラフィンの必須構造の検討2014

    • 著者名/発表者名
      藤井秀明、今出慧海、横山明信、須藤結香、平山重人、岩井孝志、山田貴明、根本 徹、上園保仁、長瀬 博
    • 学会等名
      日本薬学会第134年会
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      20140327-20140330
  • [学会発表] オキサアザトリシクロデカン骨格を有する新規オピオイドδ受容体作動薬の設計と合成、およびその薬理作用22013

    • 著者名/発表者名
      藤井秀明、林田康平、渡邉義一、齊藤大祐、高橋俊弘、酒井潤一、田中恵理子、神田貴史、岩井孝志、平山重人、根本 徹、山川富雄、長瀬 博
    • 学会等名
      第33回鎮痛薬・オピオイドペプチドシンポジウム
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20130906-20130907

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公開日: 2015-05-28  

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