特異的アミノ酸残基を指向した新規ビタミンＤ受容体リガンドの設計と合成

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23590142
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 創薬化学
• 研究機関: 徳島文理大学
• 研究代表者: 藤島 利江 徳島文理大学, 薬学部, 准教授 (90286980)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• キーワード: ビタミン / ホルモン / 核内受容体 / ステロイド / 化学合成

研究概要

受容体に存在する重要なアミノ酸残基を目指した構造修飾として，リガンド結合領域に存在する唯一のアルギニン残基を志向する官能基 であるカルボキシ基またはそのバイオイソスターを導入したビタミンD誘導体を設計した．さらに，異なるアミノ酸残基をターゲットとして，A環部へのスピロオキセタン構造の導入を試みた． A環前駆体の効率よい合成法確立を目指し，収束的方法にて合成が完了した．新規VDRリガンドの結合能は側鎖末端官能基の種類に応じ，炭素数への依存性が観測された．2位スピロオキセタン誘導体は，1β体においても親和性が保持されたことから，オキセタンが1α位ヒドロキシ基の代替としてはたらくことが示唆された．

研究成果

• [雑誌論文] Concise synthesis and characterization of novel seco-steroids bearing a spiro-oxetane instead of a metabolically labile C3-hydroxy group (2014)
  • 著者名/発表者名: Toshie Fujishima, Tsutomu Suenaga, Takato Nozaki
  • 雑誌名: Tetrahedron Lett 巻: (in press)
  • DOI: 10.1016/j.tetlet.2014.05.060
• [雑誌論文] Design and synthesis of novel 1,25-dihydroxyvitamin D_3 analogues having a spiro-oxetane fused at the C2 position in the A-ring (2013)
  • 著者名/発表者名: Toshie Fujishima, Takato Nozaki, Tsutomu Suenaga
  • 雑誌名: Bioorg. Med. Chem 巻: 21 ページ: 5209-5217
  • DOI: 10.1016/j.bmc.2013.06.032
• [学会発表] A環にスピロオキセタン構造を有する活性型ビタミンD3誘導体の合成 (2014)
  • 著者名/発表者名: 末長努,藤島利江
  • 学会等名: 日本薬学会第134年会
  • 年月日: 20140000
• [学会発表] 20-ヒドロキシビタミンD3誘導体の合成研究 (2013)
  • 著者名/発表者名: 藤島利江,末長努,山菅真基,大西翔太,川幡正俊,山口健太郎
  • 学会等名: 日本ビタミン学会第65回大会
  • 年月日: 20130000
• [学会発表] 2位にオキセタンを有する活性型ビタミンD3誘導体の合成と生物活性 (2013)
  • 著者名/発表者名: 藤島利江,野崎孝徒
  • 学会等名: 日本薬学会第133年会
  • 年月日: 20130000
• [学会発表] 25-ヒドロキシビタミンD誘導体のデザインと合成 (2012)
  • 著者名/発表者名: 藤島利江,白石敏幸,末長努
  • 学会等名: 第30回メディシナルケミストリーシンポジウム
  • 年月日: 20120000
• [学会発表] Novel vitamin D receptor ligands having a carboxyl group as a possible anchor to the crucial arginine residue in the ligand-binding domain (2011)
  • 著者名/発表者名: Toshie Fujishima, Toshiyuki Shiraishi, Tsutomu Suenaga
  • 学会等名: The 8^<th> AFMC international medicinal chemistry symposium
  • 年月日: 20110000