中枢神経系で重要な役割を果たすNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)の2Cサブユニットの遺伝子(Grin2c)が、肝細胞肥大誘発作用、肝細胞傷害性あるいは肝細胞増殖性肝肥大誘発作用を示す化学物質の投与ラット肝臓で顕著に発現亢進することを見いだし、これら化学物質の作用にNMDARが何らかの役割を果たすものと推定された。しかし、肝細胞株でこのような化学物質によるGrin2c遺伝子の発現亢進を見いだすことができず、他の細胞種から産生される因子など間接的な要因で発現亢進が引き起こる可能性が考えられた。
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