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2013 年度 実績報告書

糖尿病合併症におけるジヒドロピラジン誘発性遺伝子障害の関与とその機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 23590160
研究機関崇城大学

研究代表者

石田 卓巳  崇城大学, 薬学部, 准教授 (10301342)

研究分担者 山口 忠敏  崇城大学, 薬学部, 教授 (80037598)
武知 進士  崇城大学, 薬学部, 教授 (10222100)
キーワードジヒドロピラジン / 酸化的ストレス / 細胞障害 / HepG2 細胞 / 糖尿病
研究概要

ジヒドロピラジン類(DHP 類)は、糖化反応中間体の一つであり、生体内や食品中に非酵素的に産生することが知られている。さらに、近年、糖尿病合併症の発症に糖化反応産物の関与が示唆されたことから、その生体影響の解明は重要な研究課題の一つとなっている。申請者らは、遺伝子への影響を起点とした DHP 類の生体への影響を明らかにするため検討を行った。その結果、DHP 類によるヒト肝ガン細胞への細胞障害作用が、細胞内グルタチオンバランスの崩壊を伴って引き起こされることを明らかにした。この細胞障害に、遺伝子の障害が関与することを明らかにすることはできなかった。しかしながら、グルタチオンバランスの崩壊は細胞内における redox balance の崩壊を意味している。そこで、本年度は、DHP による細胞内 redox factor の変動を観察した。その結果、3-hydro-2,2,5,6-tetramethylpyrazine を曝露した細胞において、酸化的ストレス応答性遺伝子である heme oxygenase-1 と glutamate cysteine ligase catalytic subunit の mRNA が顕著に増加した。また、抗 DHP ポリクローナル抗体を用いた競合的 ELISA を行った結果、健常者血清に比べ糖尿病患者血清において DHP 量が増加していることが明らかとなった。本研究成果から、DHP 類は、酸化的ストレスの発生に伴う Nrf2-ARE signal pathway の活性化を介して生体に影響を及ぼし、その濃度は、健常者に比べ糖尿病患者において増加していることが明らかとなった。従って、DHP 類と糖尿病合併症とは大きく関連性があると推測された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Dihydropyrazine 類による Nrf2-ARE 経路の活性化2014

    • 著者名/発表者名
      瀬戸理光, 石田卓巳, 武知進士
    • 学会等名
      日本薬学会第 134 年会
    • 発表場所
      熊本市(熊本大学 他)
    • 年月日
      20140327-20140330
  • [学会発表] Dihydropyrazine 類曝露による遺伝子発現変動2013

    • 著者名/発表者名
      國武ゆい, 仲悠, 石田卓巳, 武知進士
    • 学会等名
      第 30 回日本薬学会九州支部大会
    • 発表場所
      佐世保市(長崎国際大学)
    • 年月日
      20131207-20131208

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公開日: 2015-05-28  

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