リポポリ多糖類(LPS)投与により作製した炎症モデルラットにメトトレキサート(MTX)を静脈内投与したところ、LPSラットではMTXの血漿クリアランス(CL)が対照に比べ約50%まで低下した。LPS処置によるMTXの腎CL低下には、糸球体ろ過速度に加え尿細管分泌低下の関与が示唆された。MTXの腎組織/血漿中濃度比、腎組織から管腔への排泄CLはLPSラットで低下し、有機アニオントランスポータ群(rOAT1、rOAT3、rMRP2、rMRP4)の発現量低下と対応していた。結果、LPS処置ラットではMTXの腎CLが顕著に低下し、糸球体ろ過低下と有機アニオントランスポータの発現低下の寄与が示唆された。
|