研究課題/領域番号 |
23590199
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
石田 功 帝京平成大学, 薬学部, 教授 (00415556)
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研究分担者 |
池本 守 帝京平成大学, 薬学部, 准教授 (90311331)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 血栓溶解剤 / 遺伝子組み換え |
研究概要 |
Alfimeprase(A)、AlfimepraseとHR1C末ドメインを融合させた遺伝子(AH)、AlfimepraseとHR1C末ドメインの融合遺伝子のC末にFKD遺伝子を融合させた遺伝子(AHP)、AH遺伝子のN末にFKD遺伝子を融合した遺伝子(PAH)を合成した(C末にHis6付加)。A、AH、AHP、PAH遺伝子をブレビバチルス発現ベクターpNCOM2のBamH1とXho1部位に挿入した。ブレビバチルス菌培養上清中の分泌タンパク質の抗His-Tag抗体によるウエスタンブロットによる検出を試みた。残念ながら、A遺伝子産物が微量に検出されたが、他の融合体タンパク質は全く検出されなかった。次に、A、AH、AHP、PAH遺伝子をpET-22b(+)大腸菌発現ベクターDNAのNdeIとNotI部に挿入した。A遺伝子の大腸菌(BL21(DE3)Star株)菌体内発現について調べたところ、菌体内で大量に発現されることを見出した。A遺伝子を発現誘導させた大腸菌をEDTA-freeプロテアーゼインヒビターカクテルを含む抽出バッファー中で超音波処理して、可溶性画分と沈殿画分に分けてSDS-PAGEにかけ、抗HisTag抗体を用いたウエスタンブロットでA遺伝子産物を検出した。A遺伝子産物は、ほぼ100%沈殿画分に来ていた。沈殿画分を8M Ureaで可溶化して、段階的な透析によって可溶性画分に残存するかどうか調べたところ、50%程度がリフォールディングして可溶性画分に来ることが分かった。リフォールディングしたA遺伝子産物は、HisTrapカラムによって精製できることが分かった。平成24年度には、AH、AHP、PAH遺伝子についても大腸菌菌体内発現、可溶化、リフォールディング、HisTrap精製を試み、Alfimeprase活性の有無、α2Mによるトラップの有無を調べることを計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成23年度計画では、A、AH、AHP、PAH遺伝子の分泌発現を行い、各組換えタンパク質の精製が終了している計画であったが、A遺伝子産物が精製できたのみであり、計画からは遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
大腸菌菌体内発現で、A遺伝子産物の生産が可能となったことから、AH、AHP、PAH遺伝子産物についても、同様に生産が可能かどうか追求する。もしも、可溶化・リフォールディングが難しい場合には、可溶化状態で発現しやすいSUMO融合体での発現を試みる予定。
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次年度の研究費の使用計画 |
遺伝子組み換え実験、遺伝子組み換えタンパク質の抽出、精製のために、遺伝子免疫実験試薬、培養器具、培養試薬など消耗品費として使用する予定。
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