研究課題/領域番号 |
23590203
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
佐藤 光利 東邦大学, 薬学部, 准教授 (60231346)
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研究分担者 |
佐藤 陽治 国立医薬品食品衛生研究所, 遺伝子細胞医薬部, 部長 (40312285)
武藤 里志 東邦大学, 薬学部, 准教授 (50120316)
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キーワード | 間葉系幹細胞 / 免疫抑制効果 / 混合リンパ球反応 / 細胞増殖作用 |
研究概要 |
臨床で細胞治療を行なう際には拒絶反応を起こす可能性があり、投与した細胞が生着して機能するには免疫系に対する挙動について調べておくことが重要である。本研究では、ヒト間葉系幹細胞において、免疫抑制効果を簡便に評価することができる実験系を構築することを目的とし、本年度は、混合リンパ球反応にヒト間葉系幹細胞を添加して、その免疫抑制効果を評価する方法を確立することを試み、同時に、ヒト間葉系幹細胞の異なったロットについての検討を行なった。 ヒト末梢血リンパ球濃度は1.0×10~5cells/wellよりも5.0×10~4cells/wellの方が混合リンパ球反応のコントラストがはっきりしていること、また、用いる細胞数も少なく済むことから5.0×10~4cells/wellの方がアッセイ系として優れていると考えられた。混合リンパ球反応の方法は、Two Way法よりもOne Way法の方が混合リンパ球反応のコントラストがはっきりしているので、アッセイ系として優れていた。 今回の研究では、異なったロットのヒト間葉系幹細胞を用いて免疫抑制効果について調べたが、顕著な免疫抑制効果は観察されなかった。このことは、ヒト間葉系幹細胞は拒絶反応等に対しては、特に影響を与えないことを示唆していると考えられる。しかし、One Way法混合リンパ球反応では自己反応性が見られることがあり、ヒト間葉系幹細胞が有する細胞増殖作用と免疫抑制作用が相殺されて、見かけ上影響を与えていない可能性もあり、この点に関して今後詳細に検討する。また、他の免疫抑制剤を用いた場合の免疫抑制効果について検討することや他のロットのヒト間葉系幹細胞に関しても検討していきたいと考えている。
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