研究課題/領域番号 |
23590221
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
和中 明生 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90210989)
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研究分担者 |
辰巳 晃子 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (90208033)
奥田 洋明 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (40453162)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 神経再生 / コンドロイチン硫酸 / アストロサイト / OASIS / 転写因子 |
研究概要 |
平成23年度はOASISノックアウトマウスにおける脊髄損傷作成と損傷部位における再生阻害因子群の発現をまず解析することとした。野生型においては既報のごとく損傷部位を中心に損傷後7日目をピークとしてミクログリア(Iba-1陽性)、アストロサイト(GFAP陽性)の活性化が認められ、特にアストロサイトに一致してCS56陽性反応、CS-A陽性反応が観察される。これに対して、KOマウスではミクログリアやアストロサイトの反応性がほぼ野生型と変わらないのに対し、CS56やCS-A抗体で染色される領域が明らかに縮小していた。予備実験にてOASISのKOマウスの大脳皮質でのCS56陽性構造の減少を我々は既に見いだしていたが、今回の結果は反応性アストロサイトにおいて産生されるコンドロイチン硫酸プロテオグリカンの総量或いはコンドロイチン硫酸修飾量の減少或いはこれら双方が起こっている可能性を示唆するものである。脊髄損傷後の機能回復についてはBBBスコア、ロータロッドテストで評価を行った。損傷後14日目の時点での野生型のBBBスコアが平均6.4であったのに対し、KOマウスでは平均10.5と有意に運動機能回復が上回った。ロータロッドテストでは野生型が平均32秒に対し、KOマウスは平均45秒と有意に回転軸上に長くとどまった。以上の結果はノックアウトマウスにおいて神経再生とそれに引き続く運動機能回復が促進されていることを示唆している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画ではノックアウトマウスと野生型マウスで順行性、逆行性神経軸索トレーサーを用いて神経再生の程度を評価する予定であったが、ノックアウトマウスの繁殖が予定よりも悪く、組織検索と運動機能評価の方を優先したために神経軸索再生の評価は次年度に先送りすることとなった。これ以外の計画は順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画からの若干の遅延(神経軸索再生の評価、達成度の項参照)はあるが、その他は順調なので大幅な研究計画の変更は行わない。
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次年度の研究費の使用計画 |
特に当初の研究費の使用計画に大幅な変更はないが、神経再生の評価用の消耗品の費用が23年度から24年度に移行することになる。その他は特に変更はない。
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