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2013 年度 実績報告書

神経ステロイドの合成と作用機構に関する組織化学的、機能形態学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 23590236
研究機関徳島大学

研究代表者

石村 和敬  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90112185)

研究分担者 小野 公嗣  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (00548597)
キーワード海馬 / 神経細胞 / 神経ステロイド / ステロイド合成酵素 / 免疫組織化学 / 酵素発現
研究概要

本研究の目的は 神経ステロイド、すなわち神経組織そのものが産生するステロイドホルモンの生理的意義を解明することである。平成25年度は、卵巣摘除後のストレス負荷が惹起するラット海馬における神経細胞死について、ステロイド合成酵素およびエストロゲン受容体発現が関与しているかについて免疫組織化学的手法により形態学的解析を行った。雌性のウィスターラットとフィッシャーラットに対し、卵巣摘除後にストレスを負荷し、アロマターゼとエストロゲン受容体の発現について免疫染色を行い比較したところ、系統間、並びにストレス負荷の有無による差は見られず、局在は同様であった。以上のことから、ストレス負荷後海馬で生存している神経細胞は、アロマターゼおよびエストロゲン受容体を発現し、エストロゲンの神経保護作用を受けている可能性を示唆している。
本研究ではこれまでに、ウィスターラットの海馬および脈絡叢において、ステロイド合成に関連する酵素が発現しており、性腺除去によりその発現が変動することを見出した。雌性のウィスターラットとフィッシャーラットについて卵巣摘除後にストレスを負荷したところ、フィッシャーラットの海馬でのみ顕著な神経細胞の減少が見られた。卵巣摘除のみ、あるいはストレス負荷のみではこのような現象は見られなかった。以上のことから、脈絡叢のステロイド合成酵素は、脳脊髄液中のステロイドホルモン濃度の恒常性を保つために末梢由来のステロイドホルモンを代謝している可能性が示唆された。また、卵巣摘除後ストレス負荷による海馬の神経細胞の減少は、ラットの系統によって影響の大きさが異なることから、認知症の発症に性ホルモンの減少とストレスの組み合わせが一部起因していることが考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] The retinoic acid receptor agonist Am80 increases hippocampal ADAM10 in aged SAMP8 mice2013

    • 著者名/発表者名
      Kazuyoshi Kitaoka, Noriyuki Shimizu, Koji Ono, Sachiko Chikahisa, Madoka Nakagomi, Koichi Shudo, Kazunori Ishimura, Hiroyoshi Sei, Kazuo Yoshizaki
    • 雑誌名

      Neuropharmacology

      巻: 72 ページ: 58-65

    • DOI

      10.1016/j.neuropharm.2013.04.009.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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