研究課題
基盤研究(C)
前頭前野腹外側皮質第II-III層ニューロンでは、ドパミン灌流投与により、錐体細胞の15%、多極細胞の27%でドパミンD2様受容体を介した入力抵抗の減少する脱分極電位が発生した。興奮性シナプス後電位(EPSP)および抑制性シナプス後電位は、低濃度(0.1マイクロモル)ドパミンで増強され、高濃度(100マイクロモル)ドパミンで抑制された。D2様受容体作働薬で抑制性より興奮性シナプス後電流がより強く抑制されるので、脱抑制がEPSP増強の原因と考えられる。テタヌス刺激で長期抑制されるEPSPは、高濃度ドパミン存在下では長期増強を示すので、ドパミンは前頭前野で認知、記憶の獲得に関与すると考えられる。
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