研究課題
1)雌マウスにおける扁桃体外側核ニューロンのトニック抑制の検討。GABA受容体の活性に変異が見られるPRIP-1KOマウスの偏桃体におけるトニックカレントの変化と野生型におけるトニックカレントの違いを解析した。薬理学的検討:L-838417(GABAA受容体α2,3,5サブユニットアゴニスト)投与では野生型の方が効果は大きいが、有意差は見られなかった。2)不安様行動解析:前年度に引き続き高架式十字迷路による行動解析を行った。野生型の雄と卵巣切除メスとの顕著な差はみられなかったが、卵巣切除マウスで野生型とPRIP-I-KOマウスで有意差が認められた。前年度の薬理学的検討で、差が見られたL655708(GABAA受容体α5インバースアゴニスト)とzolpidem(GABAA受容体α1特異的アゴニスト)を用いて行動解析を行った。zolpidem 投与による解析では雄でPRIP1-KOと野生型でZolpidem に対する効果において有意差が認められ、PRIP1-KOではzolpidem の効果が少ないことを見出した。雌の行動解析は継続中である。これらの、結果からPRIP-1KOでは扁桃体におけるGABA受容体のサブユニット構成、あるいは機能低下が生じていることが示唆される。シナプス直下とシナプス外のGABA受容体のタンパク量を測定する系を新たに立ち上げ現在解析中である。
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