| 研究課題/領域番号 |
23590286
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| 研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
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研究代表者 |
舩橋 利也 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (70229102)
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| 研究分担者 |
長谷 都 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (20450611)
杉山 仁 沖縄科学技術大学院大学, その他部局等, その他 (70301596)
小倉 裕司 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (90509952)
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| キーワード | 性差 / 海馬 / LTP / 飽和 / Y迷路 / 受動的回避 / APMA受容体 / サブユニット |
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| 研究概要 |
今年度は雄性のLTP実験およびその飽和実験を中心に行った。まず雄性ラットに海馬におけるrectification indexを確認したが、約1.6と通常のものであり、GluR2を含んだAMPA受容体であることを確認した。実験の結果、非発情期や、卵巣摘除ラットと同様に雄性ラットでも海馬CA1における0 mV+3 Hz誘導のLTPが惹起され、また、受動的回避を負荷しても飽和も起こらなかった。WB では、海馬シナプト分画におけるGluR1やGluR2の発現に有意な差が認められなかった。
全期間を通じて、雌性ではエストロジェン依存性に受動的回避依存性にシナプス機能が飽和すること、その機序は、LTPの飽和によって行動の変化が惹起される事、AMPA受容体のサブユニットの変化によること、等が明らかとなった。つまり、雌性ラットではエストロジェン依存性に、新たな海馬依存性の学習を行う事により、電流通過量の低いAMPA受容体に構成変化して、その結果、LTPの飽和がおきやすくなり、行動も飽和する事が明らかとなった。雄性と雌性は学習獲得機序が異なる事が推測され、その機序はAMPA受容体のサブユニット構成の違いが分子基盤として存在すると考えられた。そしてより重要な事に、海馬機能をある学習で負荷をかけると、シナプスの予備能力やAMPA受容体の構成変化などが起きると推測された。今後は、リン酸化抗体を使い、GluR1サブユニットのどこの蛋白のリン酸化がこの機序に重要なのかを明らかにしていく。
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