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2012 年度 実施状況報告書

TRPチャネル発現グリア細胞が担う中枢性呼吸調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23590292
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

平田 豊  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10441247)

研究分担者 越久 仁敬  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20252512)
久保 秀司  兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (10441320)
キーワードTRP / グリア細胞 / 中枢化学受容器 / 二酸化炭素 / 呼吸調節 / 延髄 / ATP / カルシウム応答
研究概要

昨年度の結果に基づき、数系統のTRP遺伝子欠損マウスの換気応答の解析を行った。
すなわち、中枢性呼吸調節において、CO2センサー機能するTRPチャネルのサブタイプの選定より、数種類の候補を見出している。
これらのTRP遺伝子欠損マウスにおける、高CO2負荷による換気応答をwhole body plethysmography法にて解析した。 野生型マウスでは高CO2負荷により、換気応答が著しく増加するのに対して、TRP遺伝子欠損マウスのいくつかの系統は、高CO2負荷に対する換気応答増加が減弱する傾向が観察された。
一方で、遺伝子欠損マウスの利用ができないTRPチャネルの候補サブタイプについて検討するため、グリア細胞特異的プロモーター制御下のCa感受性GFP変異体(Case12)とmicroRNAiにて、TRPチャネルの候補サブタイプ発現抑制誘導できる遺伝子変異マウスの作製を開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、数系統のTRP遺伝子欠損マウスの利用が可能となったため、その換気応答をwhole body plethysmography法にて解析することができた。これらのマウスは供与先の繁殖状況によるので、実験に使用できたマウスの匹数が不足しているため、引き続き換気応答実験の継続を予定している。
一方、グリア細胞特異的プロモーター制御下のCa感受性GFP変異体(Case12)とmicroRNAiを含む遺伝子組換えプラスミドの作製では、コントロールとなるTRP発現抑制しないmicroRNAiの場合の遺伝子組換えプラスミドを電気穿孔法にて初代神経系培養細胞に導入した。この初代神経系培養細胞において、Case12のCa応答を確認することができたので、遺伝子組換えマウスの作製を進行させている。

今後の研究の推進方策

最近、提供先の動物施設内のマウスに細菌感染が見つかり、安全が確保されるまでTRP遺伝子欠損マウスの利用が保留となっているので、microRNAiによるTRP発現抑制する遺伝子組換えマウスの作製を優先して行う。この遺伝子組換えマウスはグリア細胞特異的プロモーター制御下のCa感受性GFP変異体(Case12)によって、Ca応答が観察できるので、細胞培養系や脳幹スライス標本におけるCaイメージングなどでの機能解析に非常に有用である。
また、呼吸中枢脳幹組織におけるTRPサブタイプ候補の発現分布の解析も行い、中枢性呼吸神経回路における中枢化学受容細胞の調節機構を構造機能相関性から検討する。

次年度の研究費の使用計画

これまでの実験結果を踏まえ、中枢性呼吸神経回路における中枢化学受容細胞の調節機構を構造機能相関性からの評価のために使用する。 TRP候補サブタイプのうち、どのTRPサブタイプがCO2センサー分子として機能するかを総合的に評価すため、細胞レベルでの機能解析に加え、TRP遺伝子欠損マウスについてwhole body plethysmography法などによる解析などのために用いる。さらに、miRNAiによりTRP発現抑制した遺伝子組換えマウスの作製に用いる。さらに、得られた研究成果を論文及び国際学会などにて発表するための経費に使用する計画である。

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公開日: 2014-07-24  

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