心血管病には、発症から進展・予後に至るまであらゆるところに性差があることが、先進諸国では明らかとなっているが、分子メカニズムの解明は限定的である。本研究では、心臓の再生・発生の段階を解析する事により、心血管領域の機能・病態の性差機構を探索することを目的とした。 胎児マウス冠血管径に明確な性差があり,この性差は血管拡張剤により消失したことから,胎児期における血管収縮機構に性差があることが明らかとなった.DNAマイクロアレイによる網羅的解析から性差の原因となる候補の遺伝子を同定した。この研究結果を、心疾患病の予防・発症における性差を理解する為の基盤としたい。
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